【育児】近所の公園に怯えていた日々からの卒業

息子が生後10ヶ月を過ぎた頃から、できるだけ毎日一緒に公園に行くようにしている。ただ、まだ物事の判別がついていないお年なので、他の子のおもちゃで遊びたがって喧嘩に発展し、その結果相手のお子さんに怪我をさせてしまうのではないか、そしてその子の親がなにかとヤバい人で、変な絡まれ方をして面倒なことに巻き込まれるのではないか、などと、誇張しすぎた公園でのトラブル事例みたいなネット記事を読み過ぎて、余計な心配事が私の頭をいつも渦巻いていた。

 

親のエゴかもしれないが、そういったトラブルを回避すべく、息子が1歳の間は車でなるべく人子供が少ない公園(公園といってもこれといった遊具はなく、広大な森のような場所)によく連れて行っていた。

たまにそこでも息子と同じような年齢のお子さんを連れた家族に遭遇することがあったが、子供たち同士は幼すぎるが故に、まだ一緒に遊ぶという概念がないようだった。同じような背丈の人間が存在してるな、といった感じで相手のことは時々観察はするが、各々自分の世界で楽しんでいるように見えた。ただ同じ場所に共存している、という表現がいいだろうか。

 

親同士も「こんにちは〜。かわいいですねぇ。(月齢が)同じくらいですねぇ」と挨拶と軽い会話を交わし、そしてまた各々の世界へ戻っていく。もちろんなんのトラブルも起きず、平和な日々が続いていた。

 

ところが息子が二歳に近づいたとき、急激に色んな物事に興味を持ち始め、気になった物や人にダッシュで近付くことが増えた。

息子はニューバランスの靴を履いているのだが、自分と同じ「N」のロゴが付いている靴を履いてる人に出会うと、猛スピードでその人に駆け寄り、

「どぅ!!どぅ!!!」

と言いながら自分と相手の靴を交互に指差して、お揃いだよアピールをするようになった。

 

「わぁ、ほんとだ〜!一緒だねぇ」と息子の意思を汲み取って優しく接してくれる人がほとんどで、私も息子もいつも道ゆく心優しいニューバランスユーザーの方々に助けられている。

 

あれ?もしかしたら、自分が恐れているほど世の中の人は子供や子連れに厳しくないのかもしれない。

私が読んでいたネットの記事は超レアケースで、実際の公園はもっと平和なのかもしれないぞ…!

 

そう思い近所の児童公園に毎日繰り出してみたところ、同じくらいのお子さん連れのお父さんお母さんたちはみんな、息子と一緒に遊んでくれたり、おもちゃを貸してくれたり、子育ての悩みを共有したり、近所のスーパーのお買い得情報を教えてくれたりと、どの人もめちゃくちゃ優しかった。

さらにはワンちゃんを散歩中の方や、ウォーキング中のご高齢の方々もみんな暖かく、ワンちゃんを少し触らせてくれたり、一緒に童謡を歌ったり踊ってくれた方もいた。

 

息子も同じくらいの年齢のお友達ができたし(まだ一緒に遊ぶというより、共存してるという表現からは抜け出せてない状態だが)、歳上の子がしている遊びを自分もやってみたいと、今までやらなかったことにどんどん挑戦するようになったし、幅広い年齢の人と関わり合うことができていい刺激になっている気がする。

 

もちろんこのご時世、全ての人がそんな良い人ばかりとは限らない。ネット記事のようなトラブルがあったり、子供を狙った犯罪は後を立たない。悲しい現実があることも事実である。そして、こんなこともあるんだよ、だから気を付けないといけないよ、ということを教えるのも親の責務だと思う。

 

だがそれと同じかそれ以上に「人と触れ合うことで、こんなに楽しくて暖かい気持ちになるんだなぁ」ということを、我が子が幼いうちにたくさん感じてもらいたい。いつか辛い出来事に直面したときも、一緒にいるだけで楽しくて暖かい気持ちになる存在が必ずいるということを、この日々からなんとなく思い出してくれるときがきたらいいな。

 

そんなことを願いつつ、今日はどんな人と出会う会えるかな?とワクワクしながら、今日も息子と一緒に近所の公園に出掛けるのであった。