【お題】中学時代の不思議な体験【前編】

今週のお題「ゾッとした話」

 

子供の頃から何回か不思議な体験をしたことがある。中学時代はそれが顕著で、何故か人の周りにオーラのような色が見えたり、至る所で人ではない何かに遭遇することが多かった。

こんな話をすれば「はいはい厨二病乙!」って鼻で笑われそうだが、中学時代に起こった出来事を話したい。

 

中学一年の一学期に野外活動という、姫路の沖にある無人島の宿泊施設に学年全員で泊まる行事があった。

島を散策したり、海で釣りやカヤックをしたり、みんなで飯盒炊さんをしてカレーを作ったり、なかなか楽しいイベントだった。

 

一クラスの女子と男子に分かれて、一棟ずつコテージに分かれて生徒のみで寝泊まりする。コテージの中は三つの部屋に分かれており、仲の良い子達でグループを組み、自分達で部屋割りを決めた。

私は何故かクラスの班長になってしまった。班長はコテージの鍵を渡され、野外活動からコテージに戻る際は、みんなより一足先にコテージに行って鍵を開けて電気を付けなければならない。そこから出るときは、部屋中の窓の戸締りを確認して、電気を消し、鍵を掛けて一番最後に出なくてはならなかった。

 

夕方の飯盒炊さんの後、食事を終えて各班それぞれコテージに戻ることになった。既に日は落ちており、辺りは暗くなっていた。

私は班長なので一番最初に鍵を開けに行かなければならないのだが、なんせ暗い中、無人島の森の中に点在しているコテージに一人で向かうのはなかなか怖かったので、仲のいい友達数人について来てもらった。

 

鍵を開けて電気を付け、三部屋あるうちの一つの部屋で友達と談笑していると、突然電気が消えて部屋が真っ暗になった。

「きゃー!!なに!?」

停電かと思い、窓から近くのコテージを覗くとちゃんと電気が付いている。私たちは真っ暗な中、手探りで電気のスイッチを探す。なんとか見つけてパチパチとスイッチのオンオフを繰り返すが、全く電気が付かない。この小屋だけ断線したんだろうか。先生を呼びに行かなくちゃ。

 

軽くパニックになっていると、他のクラスメイトたちが帰ってきた。彼女たちがドアを開けた瞬間、何故か部屋の電気がパッとついた。

よかった。停電じゃなかったんだ。

 

安心したのも束の間、また我々を奇妙な出来事が襲う…

 

と含みを持たせて明日に続きます。