【ほんのりネタバレ感想】劇場版シティーハンター 天使の涙
先日、私が二次元で最も強くてかっこいいと思っている男、冴羽獠を観に行く為に、夫に息子を見ていてもらい、近所の映画館へ行ってきた。
ありがたいことに、家から徒歩10分ほどの場所に映画館があり、そこに隣接するショッピングモールのクレカを持っていると年間30本まで一回1000円で映画を見られるので、これを駆使して安く映画を楽しませてもらっている。
事前に座席をネットで確保しておけば、劇場に置かれている専用の端末で予約していたチケットを発券するだけで、スムーズに映画を鑑賞できる。
お陰で夫婦それぞれ見たい映画があっても、移動時間やチケットを買うのに並ぶ時間が省略できる為、休みの日に一人で外出する罪悪感みたいなものを極力軽くできて助かっている。
この日は私は「劇場版シティーハンター」を、夫は「君たちはどう生きるか」を交互に観に行った。私もジブリ好きなので観たいとは思っているのだが、今の熱量はシティーハンターの方が上である。なんせ原作で言うところの物語の最大の山場、海原編(とか言われても知らない人からしたらなんのこっちゃですよね、すみません、面白いんで読んでくださいシティーハンター)なんだから、絶対に見逃せない。
⚠ここから若干ネタバレ入ります。観に行く予定の方はそっ閉じしてください。
シティーハンターといえば、TM NETWORKの曲は切っても離せないくらい重要なのだが、オープニングから疾走感バリバリのTKサウンドで我々ファンの心を昂らせまくる。首都高を走る車載カメラの映像みたいなのもカッコイイ!こんなん私みたいな関西人からしたらシティーハンターか湾岸ミッドナイトくらいでしかお目にかかれん光景よ。
お決まりのギャグパート(長め)から徐々にシリアス展開になり、どんどんアクションシーンが増えていき、史上最強の男、冴羽獠が今までにないくらい追い詰められていく。前半あんだけふざけ倒して香にハンマーでどつかれまくっていた三枚目男が、余計な言葉を発さず満身創痍の怪我を負いながら敵(と言っても本当は戦いたくない事情あり)と命掛けで戦闘する姿に痺れまくる。シティーハンターってだいたいそういう構成なんだけど、わかっていてもめちゃくちゃかっこいいんだよなぁ。そのお約束が見たくて観に行ってるようなもん。吉本新喜劇の鉄板ギャグみたいな。珠代パンティーテックスみたいな。
あと香や獠自身が度々口にする「獠(俺)は死なない」って台詞の安心感ったらない。私のようなすぐに作品に感情移入するめでたい小心者は、作品中自分の推しが死ぬと耐えられなくなり、その後悲しい気持ちを何日も引きずるので、冴羽獠のような不死身のキャラクターが出る作品は安心して視聴できる。パートナー(香)も視聴者も悲しませない漢の中の漢、冴羽獠。
知り合いに「シティーハンターは冴羽獠が強すぎて面白くない」と言われたことがあるのだが、それでいいのだ。強すぎる冴羽獠を観るための作品なんだから。私はお金払って悲しい気持ちになりたくないし、無敵の主人公が悪を成敗してくれるのを見てスッキリしたいのだ。普通に生きてるだけで辛いこと悲しいことは嫌でもあるので、せめて楽しい話ばかり観ておきたい。(でもエヴァは大好き)
と言いながら物語後半、敵のバックボーンや声優さんの熱演で目頭が熱くなる場面もあった。シティーハンターで泣くとは思ってなかったよ。
レビューを見ていると原作から改編されたストーリーや登場人物に賛否両論あるみたいだが、私は満足している。前作(2019年公開、新宿プライベートアイズ)のときもそうだったが、30年前の作品がこうしてまた新作を出してくれるだけでファンからしたらめちゃくちゃありがたい。てっきり海原編だと思っていたが、肝心のラスボス海原神と直接対決していないし、続編に期待しかない終わり方をしている。主要メンバーの声優さん達がお元気なうちに現代版シティーハンターを完結させるのだろうか、と私は予想している。
最後は安定のGet Wild。アニメを観ていた人には堪らない映像の演出。シティーハンターと言えばGet Wild。Still Love Herもいいけど、やっぱこれよ。これも鉄板お約束のパンティーテックスよ。
絶対この映画を観た後、劇場から帰る人の頭の中に流れてるに違いない。全員冴羽獠か香になって帰宅してるはず。私も頭にGet Wildを流しながらクラシックのミニクーパーを運転しているつもりで、家から乗ってきた自転車で帰宅した。
入場特典ももらえた。やっぱり北条司先生の絵は本当に美しいなぁ!
数日前に観たはずだが、もう既にもう一度観たくなっている。もう一度シティーハンターを観に行くか、ジブリを観るか。私はどう生きるか。悩む。