妊娠して悪阻がひどくて仕事を辞めて早３年。私の所得はたまに入る微々たる額の株の配当くらいだが、我が家の貯蓄率は仕事をしていた頃に比べて大幅にアップした。
以前の仕事はシフト制の接客業だったので、就業時間が不規則だった。遅番だと帰宅するのが２２時頃になるので、仕事前に晩ご飯の下ごしらえをし、先に帰宅した夫に温め直して食べておいて貰ったりしていたが、早番だと帰宅すれば１９時頃。そこから買い物や料理をするとご飯を食べる時間が遅くなるので、結構な頻度で仕事終わりの夫と待ち合わせして外食していた。今週は頑張ったからパーッと飲みに行こう！なんてしょっちゅう居酒屋へ行き、二人で5000円以上余裕で使ったり。休みの日はテーマパークで遊んだり映画館で映画を観たり、好きなアーティストのライブやお笑いを観に行ったりしていた。楽しかったがいくら二馬力とはいえ、こんな生活をしていてはお金は貯まるはずがない。
子供が生まれてからは時間や行動範囲が圧倒的に縛られるようになった。気軽に外食には行けないし、夜遅くに飲み歩くことなど言語道断。映画やテーマパークに連れて行くのも大変だ。これが功を奏して、あまりお金を使わなくなり、私の所得(全然多くなかったが)がなくなってからの方が貯蓄率が上がっていった。
子供が幼稚園に上がるまで専業主婦をさせてもらっているが、その間に私のやりくりスキルが上がったこともその要因にある。独身のときはあればあるだけお金を使っていたマネーリテラシー皆無だった私が、投資を始めたことからお金に対して考え方がシビアになり、物を買うときに「これは投資か、消費か、浪費か」と自問してから購入するようになった。
投資は今後の為に役に立つもの。知識が身につく本や、投資信託や株など。子供になにか経験させる教育費もここに当てはまる。
消費は生活するのに必要な物。食費、生活用品、衣類、美容費、通信費、家賃、車の維持費など。
浪費は必要なくても生きていけるもの。外食や娯楽費もここに入るが、これがまったくないのも息苦しい生活なので、多少は必要経費としている。
仕事をしていない間に料理スキルも上がった。と言っても目が離せない子供がいる手前、凝った料理ができるようになったわけではない。週に一度の買物で、食材を無駄にすることなくやりくりして使い切るスキルが身に付いた。家にあるものを無駄にせずに使い切れると、食費も浮く。
勉強する時間もできた。特にお金や投資に関するYouTubeを観たり、本を読んだり。今は私の所得がほぼない代わりに、与えられた時間で、知識を吸収して今後の生活に活かしていきたいのだ。知識があるとお金や将来に対する不安が減る。毎日不規則に働いていた頃はここに充てる時間がなかった(というより毎日疲れすぎてそんなことに頭が回らなかった)ので、今の生活は貴重なインプット期間だと思っている。
こんな話をすると「節約するより所得を上げる努力をするべき！一日でも早く職に就け！」と言う人もいるだろうが、所得が増えたところで以前のように支出が多ければお金は貯まらないし、知識がなければお金を増やすこともできない。所得が高くてもあるだけ使っていては、一生お金に対する不安は消えない。
以前Eテレの番組で、年収がうちの倍くらいある家庭が、このままでは数年後に破綻するとファイナンシャルプランナーに言われているのを観た。高額な住宅ローンに、数年ごとに新車に乗り換える際に組み続けているローン、妻の趣味の着物代、中学から私立に通う子供の教育費、月に数回の外食費に年に数回の旅行代…。支出が多いため、所得はかなり高いのに、年間の貯金額は我が家の1/3以下だった。
所得を増やしたところで、マネーリテラシーが身に付いていないと、いつまで経ってもお金は貯まらない。働けど働けど我が暮らし楽にならずとは正に。
仕事を辞めて色々学ぶうちに、このことに気付けてお金を貯められるようになっただけで、私が無知なままパートに出て得られる収入以上の価値があった気がする。このマインドを身に着けた上で私も所得を得られるようになれば、今よりもっと安心して暮らせるようになるはず。
一年くらい前まで「仕事復帰して育児をしながら稼いでる人もいるのに、毎日子供一人の育児だけでいっぱいっぱいになってる自分が情けない…」と自分を卑下していたが、色んなことを学んでこうして発信することで、そう思うことがなくなった。勉強することで知識が身に付く上に、精神的にも安定するなんて。こんな有益な時間の使い方はない。それに人と比べる必要もない。私は自分にできることを精一杯取り組むだけだ。
なんて偉そうに書いてしまったが、お金や投資に関してまだまだ学び始めたばかりで、わからないことだらけ。知らないことは伸び代だと思ってこれからも勉強を続けたい。学んだことは必ず今後の生活や子供の将来のために活かすんや！！
