お恥ずかしい話、私は27歳くらいまで、マネーリテラシーが全くなく「宵越しの金は持たねえ」みたいな荒んだバンドマンみたいな生活(実際バンドマンでもあった。またいつか書きます)をしていたのだが、これではマズいとやっと貯金を始め、さらに以前勤めていた職場の店長さんにある日突然「オカモンヌさん、我々のような庶民がお金を増やすには投資しかないのです」と言われてから株式投資に興味を持ち、すぐさま証券口座(NISA口座も)を開設し、まずは勉強がてらに買ってみるか！と特に深く考えないまま2つの銘柄を買ったのが、私の投資家デビューであった。
その時テキトーに買った銘柄は、原発問題から株価が低迷し、2019年12月当時320円くらいになっていた東京電力と、30円をずっとキープしていた老舗オーディオメーカー、オンキヨーである。
当時はまだ来年に東京オリンピックが開催される予定だったので、オリンピックでなにかと電力使うやろ、あとインフラ系は安定してるやろ、というIQ3くらいの浅はかな考えで東京電力を購入。
オンキヨーは当時オリンピックの新種目３on３のスポンサーをしていたため、新種目やし注目されるし上がるやろという湯葉くらい薄すぎる根拠で購入した。
それからはアプリで毎日微妙に上げ下げする株価を追い続け、なにがきっかけで株価が変動するのかを観察し、調べたりしていた。
しかし、その1ヶ月後にコロナショックが訪れ日本株は大暴落する。幸いにも私の持ってる株はどちらも安かったのでそんなに損益も出ずに済んだ為、これは株を買うチャンスだ！と意気込み、その時どハマりしていた健康食品、ユーグレナの株を500円で200株購入した。
ユーグレナにどハマりしたきっかけは職場で「飲むユーグレナ」のサンプルをいただいたことに始まる。販売促進のキャンペーンでお客さんにこれを売らなければならないので、ユーグレナについて少し勉強した。
ユーグレナの別名はミドリムシ。藻の一種である単細胞生物で、動物と植物の両方の栄養素を兼ね備えている為めちゃくちゃ栄養豊富であり、しかも細胞壁がないので人間の体内で消化吸収されやすい。まさにスーパーフードなのだ。その証拠にいただいたユーグレナを飲み続けていると、腸内環境が良くなったのか、胃腸の調子がよくなったり、おならが臭くなくなったり、肌にハリがでたりした。感動して他の職場の人達にプレゼンしまくり、自分でも何箱か購入した。
さらに調べてみると、株式会社ユーグレナは、ユーグレナを使用したバイオ燃料を研究開発しており、実際に飛行機や自動車などあらゆる乗り物で使われ始めてるという。資源難や食糧難が囁かれているこの時代になんて相応しい事業をしているんだ！
こんな夢のある会社は伸び代しかないやろ！！となけなしの貯金をぶっ込んだところ、数ヶ月後に株価は1200円ほどまで跳ね上がり、非常に恩恵を受けさせていただいた。その時に売ってしまったが、また株価が800円台に値下がりした時に買い直し、今も持ち続けている。ありがとうユーグレナ。これからも応援しているしついて行くわ。それに株主優待で飲むユーグレナを毎年送ってきてくれるのもありがたい。おならが臭くなってきたら飲んでいる。
その後Voicyで尊敬する投資家もりぐちまことさんの放送を聴いていたところ、もりぐちさんもユーグレナの株主であることが判明し「私の見立ては間違っていなかった！」とユーグレナへの投資を続ける糧となった。
もりぐちさんの著書。Voicyは以下の記事に。
と、ユーグレナが好きすぎるあまり長々と語ってしまったが、一番最初に買った東電とオンキヨーの話に戻そう。
ご周知の通り、2020年に開催予定だった東京オリンピックは延期になり、その後も開催が危ぶまれたりグダグダしてる間に東電もじわじわと株価を下げ続けた。結局私はこれ以上持っていても仕方ないと株価300円ほどで損切りしたが、昨年7月まで持ち続けていたら700台にまで値上がりしていたので、私の判断と握力不足が悔やまれる。が、そんなことをなかなか予想できないのが株式投資の世界である。
オンキヨーも応援を兼ねて、オンキヨーのブランドであるPioneerのワイヤレスイヤホンを買ったりしていたのだが、いつの間にか３on３のスポンサーから撤退し、経営難から上場廃止になり、ついには経営破綻してしまった。それに伴い私がテキトーに買った株(現金にして3000円)は泡となり消えたのだが、その直前に「一生懸命頑張ったけど上場廃止になったよ。株主の皆様ごめんね(超訳)」と500円のQUOカードが送られてきて、なんだか切なくて胸がキュッと締め付けられた。
その後オンキヨー(パイオニア)は体制を一新して、再起に向けて頑張っているらしい。一度経営破綻したけど、このYouTubeを観て、素晴らしい技術があるこの企業を心から応援したいと思った。自分や身内が働いている訳でもない企業にこんな感情になるのは、株式投資をしなければわからないことだったなぁ。
成長し、業績や株価を上げ続ける企業もあれば、こんな風に経営難でただでさえ爆安の株価もどんどん下がっていき、上場廃止したり経営破綻する企業もあるんだな、と、ついこの間まで宵越しの金は持たねえ！なんてマネーリテラシー皆無だった私が、日本経済の片鱗をこの目で垣間見た気がした。株式投資の世界に足を突っ込んでようやく「これは他人事ではない。自分の財産は自分で守り、自分自身も成長し続けなければならない」と感じて、節約や投資に本腰を入れるようになった。
昨年から会社四季報を定期購読して、自分なりに今後上がりそうな銘柄を探して分析するようにしている。
とは言うものの、一日中子育てをしているので、他の投資家さんに比べたら足元にも及ばないレベルであるが、自分のペースでぼちぼち行っている。
お金を増やしたいのはもちろんだけど、あの時のユーグレナのような、ワクワクする事業をしていたり、成長するのを陰ながら応援したくなる企業を探すのが楽しいのだ。
株式投資に関してはまだまだ経験や知識が浅すぎるため、今日の記事を上げるのはかなり勇気がいったけど、今後株式投資をする自分のポリシーがブレないためにも、ここに残しておく。
少なからず自分のお金を「投資」するんだから、目先の利益だけを求めた博打のような買い方ではなく、がんばれ！私も一緒にがんばる！！と思える株式投資をし続けたい。
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