【雑文】痛みに負けLuna

「女性は痛みに強い」なんて言葉を耳にするが、んなこたぁない。

私は毎月のレディースデーの度にお腹の痛みに苦しんでいるし、34歳になった今でも針を刺すのが怖くてピアスも開けてない。高校のときに周りの友達がほぼ全員ピアスを開け出したが、私は自分の体の一部に針が貫通して風穴が開くのを考えただけで恐ろしくて震え上がっていた。オシャレのために耳に風穴開けられるみんなすごい。

シティーハンターで冴羽獠が自分が使う銃の威力を弱める(そのまま撃つと威力が強すぎて標的を貫通して後ろの通行人に当たってしまう)ために、自分の手の甲を貫通させて敵を撃った話があったが、あれと同じくらい怖い。耳は骨入ってないから大丈夫ってみんな言ってたけど、手の甲の骨入ってないところを見極めて撃ったから大丈夫って冴羽獠も言ってた。一緒やん。恐ろしいわ。そして冴羽獠かっこいい。

 

そんな痛みに対して超ビビりな私が、よく出産できたなぁ、と今になってしみじみ思う。特に母や周りの経産婦さんから会陰切開(わからない方はググってね)の話を聞き、恐ろしすぎてもはや妊娠したことを後悔したが、いざ陣痛が始まると、そんなこと考えてたことすら吹っ飛ぶくらい陣痛が凄まじく痛いのだ。人生で経験したことない痛み。例えるなら下痢をしたときの腹痛の1000倍くらいの痛み。波があるとは言え、これが半日くらい続いたんだからたまったもんじゃなかった。

コロナ禍で陣痛中は誰も立ち会ってもらえなかったから、陣痛室のベッドの上で一人でのたうち回っていた。隣の部屋からは「痛い〜!!痛い〜!!!」と叫ぶ同じく陣痛中の妊婦さんの声が聞こえてきたが、私は痛すぎて声すら出ず、冷や汗をダラダラかき「悔しいですっ!」でお馴染みのザブングル加藤のような苦悶の表情を浮かべながら(自分では見えないけど多分それくらいの顔してたはず)数時間耐え続けた。

 

あれを経験したんだから、ピアスなんて一瞬ちくっとするだけじゃないか、と思うが、やっぱり身体に穴を開けるのは怖い。働いていたライブハウスにやって来るバンドマンやお客さんには「え!?そんなとこに!?」という部位までピアスが大量に付いている人がいたが、あれはなんかの修行をしていたのだろうか。見てる分にはいいが(ちょっと怖いけど)、自分がやるのを想像すると卒倒しそう。

 

この歳までビビってできないんだからもういいや。夏木マリさんみたいなカッコいいおばあちゃんになりたかったなぁ。