一昨日書いている途中で消えてしまった珪藻土の話。
珪藻土とは、バスマットや水切りマットでもお馴染みの、瞬時に水を吸う物質なのだが、固まる前の柔らかい素材を漆喰のように左官で壁に塗ることもできる。壁に塗ることで調湿効果が期待できるらしい。
新居の玄関は、黒ずみや壁に釘で何かを引っ掛けて飾っていたと思われる沢山の穴が空いていたので、ここに珪藻土を塗ることにした。
まずは前の住人の方が貼っていたリメイクシートを剥がすとこらから作業は始める。これがなかなか手強くて、剥がそうとしたらすぐに破れてしまい、全然きれいに剥がれない。全て剥がすのに夫と二人がかりで2時間くらいかかった。
リメイクシートを剥がした後の壁は、ところどころ壁紙が剥がれていたり黒ずみが目立つ。
ここから、珪藻土がついて欲しくない場所にマスキングテープやマスカーテープを貼って養生していく。コンセントカバーも外して、金属の部分が剥き出しになったところにもマスキングテープを貼る。これで下準備は完了。
ここは下駄箱の上の壁。所々に穴が空いている。
そしてここからメインイベントの珪藻土塗り。
この日は夫に息子を見てもらい、その間に一人で玄関周りの壁を塗っていく。
盛板という四角い板に取っ手がついた道具があり、それを左手に持ち、そこに液体状の珪藻土をいくらかのせる。右手に持った左官用のコテを使い、盛板にのせた珪藻土をすくいながら少しずつ壁に塗り広げていく。この作業が簡単そうに見えて難しい。昔何かの映像で見た佐官職人さんは、スイスイと均等な厚さでムラなく漆喰を塗り広げていたが、あれは熟練のプロの技なんだと自分の手でやってみて初めて気付いた。
均等な厚さに塗るどころか、最初はコテで珪藻土を塗る際に、ボトボトと下に落としてしまい、壁よりも床の方が珪藻土ついてるんちゃうかという有様になった。しっかりマスカーテープを貼っててよかった…
それでも何回も繰り返し行っているうちにだんだん要領を掴んできて、職人さんの足元にも及ばないレベルであるが、スイスイと塗れるようになってきた。ただひたすらに無心で盛板から珪藻土をすくい、コテで塗り広げる作業は、マインドフルネスに近いものを感じた。これ、ずっとやってたら悟り開けるんちゃうか。佐官職人さんってみんな悟り開いてそう(佐官職人さんに対する熱い偏見)
途中リビングでダウンライトを設置してくれていた弟がペットボトルの飲み物を買ってきてくれたが、それに手をつけることなく、3時間ほど無心で珪藻土を塗り続けた。それくらい没入できてしまうほどこの作業は楽しかった。時間が許せば家中塗りたくりたい。
翌日もう一度新居へ行き、マスキングテープなどを剥がした状態がこちら。
以前リメイクシートが貼られていた面。
下駄箱の周辺。コンセントカバーも元に戻した。
所々に色がグレーっぽくなっている箇所は、まだ乾ききっていないところで、乾くと真っ白になる(はず)
最初は「素人が左官なんて絶対に失敗する!」と反対していた夫も「思ったより味があっていい感じやん」と褒めてくれたので、これでいいことにする。
私としても、以前の黒ずみや穴が完全に消えて、壁の色も明るくなったので気に入っている。塗りムラも地中海の白壁みたいでいいやん。昔行ったパルケエスパーニャの建物の壁こんなんやったで!(パルケへの熱い風評被害)
今回の経験で、素人ながらもこうして壁を自分の手で塗り替えることができるんだ!という自信に繋がった。時間と手間は掛かるけど、今後も家のちょっとした修繕作業は自分たちで行えそう。
まだまだDIYしたい箇所が沢山ある新居、引っ越しが楽しみだなぁ〜!荷造りはゲロゲロ。。
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