【教育】勉強が嫌いになる大人の対応

買い物から帰ってきて何気なくテレビをつけてみると、Eテレの高校講座「数学I」がやっていた。ルートの計算(平方根)をしていたが、私はこんなことを学んだことすら忘却しており、懐かしいという気持ちすら湧いてこなかった。

 

と言うのも、私は数学がとにかく苦手で、高校受験は数学を受けず、その代わりに美術の実技試験を受けて入学した。そんなんだから、もちろん授業はちんぷんかんぷんだし、テストの度に何度も補習を受けた。

 

数学が苦手になったのは、小学生の頃。算数の「線ABの上を点Pが毎秒3cmの速さで行ったり来たりしています。24秒後の点Pの位置を求めなさい」みたいな問題が出て、何度読んでも意味がわからないので、先生に「点Pは何のために同じ速さでこの線の上を行ったり来たりしているんですか?そもそも毎秒3センチしか進めない点Pって何ですか?アリですか?」的なことを聞いたら「うるさい!私をバカにしてるのか!!ガタガタ言ってないで黙って解け!!」と怒られた。大人もこれが何かわかってなくて子供の疑問に答えられなくてブチギレてくるくらい意味不明な問題なんか、解いてどうするんだろう。将来何の役にも立たないのではないか。そんなものを自分の頭を使って一所懸命考えるのは時間の無駄ではないのだろうか。…なんて自分で勝手に結論を出し、途端に算数や数学に対するやる気を失ってしまった。

親に聞いても「そんなん何十年も前に習ったことなんか覚えてないし、そんな計算生きてて使ったことないわ」と言っていたので、やっぱり大人になっても必要ないし勉強せんでいいやん。と確信し、毎回PやらXやらYやら訳のわからないアルファベットが数字の何であるかを解く問題を、見るのも嫌になってしまった。

 

子供は大人の言うことが全てだと思っている節があるので、周りの大人に自分が持っている素朴な疑問をぶつけたときに、こんな風に疑問を持つことに対して頭ごなしに怒られたり、将来役に立たないと示唆されたりすると、途端に勉強が嫌いになるし、やる気も湧かなくなると言うことを子供の私は身を持って体感したわけだ。

 

そして2歳の息子は今、森羅万象が興味の対象であり「これ、なに?なに??」と延々と聞いてくる。

f:id:okamonnu:20230509160743j:image

「なに?なに?」と言いながらも御賽銭を入れている息子

 

これは私も大人として試されて始めていると感じ、極力応えるようにしているが、たまに私も本気で何かわからない物を指差していることがある。スマホで調べてわかった頃には息子の興味が逸れてしまってたりもするが、なるべく息子の疑問には答えてあげたいし、わからなくても一緒に調べたり考えたりしてあげたい。せっかく子供から芽吹いた「これはなに?どうしてこうなるの?」と言う疑問を、大人が踏み躙ってしまってはいけない気がしてならないのだ。

大袈裟かもしれないが、子供の持つ些細な疑問を、大人が大切にして一緒に考えて解決してあげることが、その子や日本や地球の未来に繋がっているのではないか、とまで考えてしまう。

人間ってそういう「これはなに?どうしてこうなるんだろう?」という好奇心や探究心でここまで文明を発達させてこれたはずだから。

 

 

☆やコメントをくださる方々、いつもありがとうございます!毎日励みになっています。

はてなブログランキングに参加しています。はてな会員じゃなくても反映されるので☆の代わりに押してもらえると明日も頑張れます。