息子は綺麗な花が咲いてるのを見ると「うわぁ〜！うわぁ〜！」と言いながら近づき、顔を近付けて観察する。以前住んでいたアパートの近くに庭先でたくさんお花を育てているおばあさんが住んでいて、そのお宅の前を通ると「うわぁ〜！うわぁ〜！」と口を手で覆って古き良き時代の可憐な乙女のような反応を息子がするので「今までずっとお花を育ててきたけど、こんなに嬉しそうにお花を見てくれる人に初めて出会ったよ！育てた甲斐があるわぁ」と、おばあさんはたいそう喜んでくれた。
昨日は近所の神社へお散歩した帰りに、何も植えられず放置されている畑のような場所を発見した。そこは雑草がぼうぼうに生えており、なかには可愛らしい花を咲かせている植物もあった。野草に対しても「うわぁ〜！うわぁ〜！」と感嘆の声をあげる息子。お花ガチ勢。お花ガチ勢？
親の私はと言うと、花はもちろん綺麗だし可愛いなぁと思うのだが、いかんせん昔からサボテンすら枯らす女(水をあげすぎて腐らす)なので、植物との接し方がよくわからない。今はキッチンの出窓に置いている小さいガジュマルにたまに水をやり、夫が花壇に植えてくれたミリオンベルとオリーブに毎朝水をあげている。これ以上は管理できる気がしない。子供の頃、ナウシカが部屋で腐海の植物を大量に育てているのを観て、部屋で植物をたくさん育てることに憧れていたが、手始めにお小遣いで買ったサボテンをすぐに枯らしてしまって以来、その夢は早々に諦めた。私もナウシカになってメーヴェで空を飛びたいし、虫笛ヒュンヒュン回しながら「いい子ね…森へおかえり…」ってデカい虫を森へ帰したいし、胸元にキツネリスのテトを忍ばせたいし、身を呈して怒れる王蟲の群れを鎮めて我が国の国民を守りたかったが無理だった。そもそも私にナウシカのような気品と大きな器と甲斐性はない。
気付けば畑？に生えている野草を持っていた息子。この謎の白い花が気にいったらしく、手放さない。持って帰って、家にあった花瓶のような物に水を入れて刺してみた。
昔友達にいただいた小トトロの陶器の入れ物。謎の白い花を刺すと花冠みたいなって可愛い。
私はナウシカにはなれないけど、息子がメイちゃんみたいにかわいいので良しとしよう。いつかたくさんお花を摘んできて「ママお花屋さんね」と言いながら机にお花を並べ出してくれないかな。
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